この時期になると、7年前の夏に亡くなった友達のことを思い出す。
美しく、お洒落で、仕事もできて、太っ腹で、内面は乙女で、とてもかなわないと思うと同時に、憧れだった友達。
良いことばかりではないが、いろんな意味で私に大きな影響を与えた友達。
彼女との出会いは23歳のとき、化粧品会社で。
入社したその日に「わぁ〜、綺麗な人!」と私の関心の的となった彼女。
二人とも中途採用で、彼女は私よりも半年早く入社していた。
その化粧品会社では「飛び込み販売」の研修があり、私もその洗礼を受けたが、訪問したお宅の一軒で「前にも来てくれたでしょ?」と言われ、名刺を見せてもらって彼女だとわかった。
きっかけがあれば、話をしてみたいなぁと思っていたのだが、彼女の方も私に興味をもっていたようだった。
あ〜、念のために、彼女も私も同性愛者ではありません。とはいえ、同性でもやっぱり好みがあるわけで・・・。
生年月日が5日違いで、お互い気が強いということで気があったのかな。でも、喧嘩はした記憶はない。
OL時代、彼女の運転する会社のベンツで工場まで行ったり、初めてのCMのモデル選びをしたり。ランチを食べたり、屋上でタバコを吸ったり、男性社員のモノマネをしたり。若かったからか、何をしても楽しかった。
彼女と深い話をするようになったのは、会社を辞めてから。一緒に仕事もしたし、助けてもらったことも多々。そして、いろんな事件(彼女はすぐに「事件やねん!」と電話をかけてきていた)も乗り越えてきた。
45歳のときに彼女の病気が発覚し、二度の手術を受け、亡くなる1年前から人生の片付けを始めて、本当に綺麗に去っていった。男以上に勝気な彼女が病気になって気弱になり、情緒不安定になっていくのを見ているのはとても辛かった。何も言えなくなってしまう。
23歳から51歳までの29年間、社会人になってからのほぼすべてを知っているような友達は、彼女ひとりだった。そんな友達を亡くすと、これから先、誰に、どんな風に話を聞いてもらえばいいのか、かわからなくなってしまう。
配偶者を亡くすのも、同じような感じなんだろうか。
日本人女性の平均寿命86.44歳を全うするなら、今の年齢から、まだ、28年はあるのね。
これから先、また、私をインスパイアしてくれる「いいオンナ友達」に出会えるといいなぁ〜。