香りを表す英語は、fragrance, fragrancy,scent, smell, aroma, odor, perfume…と、いろいろあるが・・・
多くの人が経験していると思うが、昔の化粧品は香料の塊と思うほど匂いが強く、白粉=母の匂いでもあった。
私は中学生の頃から、母にオーデコロンをふりかけられていた。まさに「ふりかける」という表現がふさわしいつけ方で、登校前に、制服の胸元にシュッとスプレーされる。嗅覚が未熟な子供にとっては拷問のようなもの。
学校に着く頃には、むせかえるようなニオイでくらくらするし、一日中、鼻腔がモヤモヤして、テストの日などは集中できない。
母が使っていたオーデコロンだから、おばさんっぽかったはずだが、ひょっとしたら、母には、オンナになりつつある私のニオイが、臭く感じられたのかもしれないね?
高校生になると、自分で香りを選んで買うようになった。初めて買ったのは、資生堂のモア。確か、指先にちょんととって、耳たぶや手首につけていたから、香水だったと思う。
その頃から、オーデコロンより香水が好き。
初めて男性からプレゼントされた香りはシャネルのNo.19。
バイト先のレコード屋さんの隣の靴屋の男子(1歳年上)が、19歳の誕生日にプレゼントしてくれた。
当時、レコード屋と靴屋では、時給はかなり違ったし、彼は正社員で、優秀な販売員(なかなかのイケメン)だったから、結構なお給料をもらっていたようだ。
19歳だから、No.19とかけていたのだろうか?真相はわからないが、そうだとしたら、大阪的すぎる。
そして、No.19は、25歳くらいまで私の定番の香りになった。
その後、ディオールのディオリシモ、30歳頃からはシャネルNo.5が定番で37歳くらいまで続いて、ある日突然、香りが重たく感じられて、しばらくの間、何にもつけなくなった。
ちょうど、無香料の整髪料とか、消臭流行りの時期だったのかな???
こうして書いてみると、香りとその時代と思い出がリンクして脳裏に刻まれている。たぶん、私の人生の節目節目で香りも変わってきたのね。
最近は、香りと思い出がリンクすることが少ないのは、ライトな香りしか使わないからか?
それとも、ルームフレグランスに柔軟剤、シャンプーまで香りのオンパレードで、チープな香りが溢れすぎて、嗅覚が麻痺しているのか?
近いうちに、シャネルNo.5のPerfumeを必ず手に入れよう。
うっとりする香りにインスパイアされて、若い頃を思い出して、脳内が活性化されるかもしれない。