最近は、変なイントネーションの「いらっしゃいまへぇ〜」を連発する店員さんは少し減ったような気がするが・・・
あの「いらっしゃいまへぇ〜」は、一時の流行だったのか、やはり、気持ち悪いと思う人が多かったのか…?
私は、あの声を聞くと、居心地が悪くなり、見たい商品があっても、もういいやとあきらめたことがある。接客の講師をしている女性は「ちゃんとしたお店は、そんな言い方はしていません。」とおっしゃっていたし、実際、そうだと思う。
知り合いのバッグメーカーさんが展示会に出展されるというので、お手伝いで、久しぶりに接客を経験させてもらった。
お客様はバイヤーの方達。つまり、商品に関しては私より知識が豊富。そんな方に対して、商品知識のない私がお役にたてるのか、少々、不安ではあったが、私なりに、「笑顔」、「きちんと声を出す」、「丁寧な応対」を心がけたつもり。
久しぶりの接客は、リアルに反応を感じられ、非常に楽しく、勉強になった。
今回の展示会での最高額の商品は、パイソン(ニシキヘビ)のトートバッグ19万円。このほか、イタリア製など10万円以上のバッグも多数。
来店されたバイヤーの方も、60歳過ぎのセレクトショップの女性オーナーなど、上質な商品を見る目を持たれた方がお越しくださったと思う。
今回の接客を通じて感じたのは、なによりも「丁寧な対応」の大切さである。
今は、安いだけではモノが売れない時代。
どこも、どんどんコスト削減して、価格で勝負。そして、丁寧な接客のようなアナログな部分は、できるだけ切り捨てて、効率を重視。
もし、すべてのものを価格だけで選ぶのならば、ネット通販はとても優れた手段。モノによっては、ネット通販で購入する方が便利ものもたくさんある。
しかし、店舗に足を運び、目で見て、手で触れてみて、はじめてわかる情報がたくさんある。それは、五感で感じる情報だ。そしてこの五感で感じた情報は、いずれ知識となる。知識がなければ、どうしてモノを選ぶことができるのか?
さらに、接客を通じて、作り手のこだわりや素材の違い、新しい情報を知ることができるし、丁寧に対応されることで気分もよくなる。
こういう体験こそが、ショッピングの楽しさであり、価格以上の付加価値をもたらすのだと思う。
もちろんこんなこと、ファストファッションに求めているわけではありませんよ。